令和2年4月から賃金請求権の消滅時効の期間を延長

令和２年４月１日施行の「労働基準法の一部を改正する法律」などにより、同日から、未払賃金が請求できる期間（賃金請求権の消滅時効期間）などが延長されることになりました。

これを受けて、厚生労働省から、リーフレット、Q&A、さらには通達が公表されています。

リーフレットでは、改正のポイントを次のように紹介しています。

この改正は、令和2年（2020年）４月１日以降に支払われる賃金に適用され、全ての労働者が対象となります。

企業として注意が必要です。
たとえば、令和２年４月に支払うべき賃金に未払いがあった場合、３年後に請求されても支払う必要があります。

それまで未払いの状態が続いていたとすると、“３年分をまとめて請求される”といったことも起こります（これまでは最大で２年分でした）。

未払を請求された場合には会社の存続に繋がります。
また、M&Aなどで事業承継を行う場合、労務デユーデジェンスを行った際に、潜在的債務や労務管理の面が問題となり話がスムーズに進まなくなることがあります。
そのため、日ごろから未払賃金を発生させないように、労働時間の管理およびこれに基づく給与計算を正確に行っていく必要があります。