雇用保険に未加入のリスクとは何ですか?

あくまでも一般的な回答であるため、すべての企業に適用できるものではありません。また、わかりやすく表現するためと、法改正により内容が古くなり、すべて正確に表現できていない場合もあります。当事務所では掲載内容の責任は負いません。判断や行動をする前に、専門家の方やそれぞれの行政機関・事務所にご相談やご確認などしてください。

雇用保険は、原則2年しか遡ることができないため、2年以上経過してしまうと、労働者に不利益が生じてしまう可能性があります。(平成22年10月1日からは雇用保険料を控除されていたことが給与明細書等の書類により確認された者については、2年を超えて遡及して雇用保険の加入手続きができるようになりました。)。
そのため、雇用保険の被保険者の資格があるのに、使用者が資格取得の手続きを怠り、労働者が損害を被った場合には、使用者に対し損害賠償を請求される恐れがあります。雇用保険は、5人未満を雇用する農林水産業を除き、労働者を雇用しているすべての事業に適用されます。

雇用保険に未加入の問題(労働者への不利益)

通常は「雇用保険被保険者証」とあわせて「雇用保険資格取得等確認通知書(被保険者通知用)」(長方形のたんざくみたいな用紙)が交付されますが、もらった記憶がない場合、雇用保険の加入に不安な労働者の方は、事業主に確認するか、事業主に聞きにくければハローワークで雇用保険被保険者の確認の請求ができます。社会保険にも同じような確認の請求があります。

・雇用保険の加入手続はきちんとなされていますか!(厚生労働省 HP)
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/koyouhoken/

失業給付の支給金額が変わってしまう

雇用保険の失業給付は、加入期間により左右されます。加入手続きを忘れたり、加入漏れは労働者にとって失業給付の支給金額が変わるため、トラブルの原因になります。

特に、倒産や解雇などの会社都合による退職者は気を付ける必要があります。

【失業給付の基本手当給付日数】

一般の退職(自己都合)

被保険者期間

1年未満

1年以上

5年未満

5年以上

10年未満

10年以上

20年未満

20年以上
全年齢

90日 120日 150日

 

会社都合の退職(倒産、解雇など)

被保険者期間 1年未満

1年以上

5年未満

5年以上

10年未満

10年以上

20年未満

20年以上
30歳未満 90日 90日 120日 180日
30歳以上35歳未満 120日※ 180日 210日 240日
35歳以上45歳未満 150日※ 180日 240日 270日
45歳以上60歳未満 180日 240日 270日 330日
60歳以上65歳未満 150日 180日 210日 240日

※平成29年3月31日までに離職し、離職時の年齢が30歳以上45歳未満で、被保険者であった期間が1年以上5年未満の方の所定給付日数は90日となります。

雇用保険に未加入の問題(会社側のリスク)

雇用保険の被保険者の資格があるのに、使用者が手続きを行わずに、労働者が損害を被った場合には、使用者に対し、逸失利益のほか、慰謝料、弁護士費用など、不法行為又は債務不履行に基づく損害賠償を請求される可能性があります。

雇用保険は、原則2年しか遡ることができない(平成22年10月1日からは雇用保険料を控除されていたことが給与明細書等の書類により確認された者にについては、2年を超えて遡及して雇用保険の加入手続きができるようになりました。)。ため、2年以上経過してしまうと失業保険の支給金額が変わってしまうため、トラブルになる危険も大きくなります。

対策として会社は、1年に1回はハローワークに現在の被保険者一覧表による確認など、加入漏れがないように行った方がいいといえます。(雇用保険の手続きもれがないかの確認書類のハガキが1年に1回会社に届きます。)。