持ち帰りの残業は労働時間ですか?

一般的な回答であるため、すべての企業に適用できるものではありません。また、わかりやすく表現するためと、法改正により内容が古くなり、すべて正確に表現できていない場合もあります。当事務所では掲載内容の責任は負いません。判断や行動をする前に、専門家の方やそれぞれの行政機関・事務所にご相談やご確認などしてください。

労働者が自分の判断で仕事を自宅などに持ち帰って行う場合には、自宅などで自発的に行っているために時間的、場所的な拘束は受けておらず、使用者の指揮命令下でないために労働時間には当たりません。

ただし、上司などが労働者の持ち帰り残業を知っているのに黙認していたり、会社が任せている仕事量から持ち帰り残業を行わないといけない状況でありながら、何の対応もせず黙認しているといった場合には、労働時間に当たる可能性があります。

労災保険については、厚生労働省は、過労死等の労災請求事案の労働時間認定に関する質疑応答・事例集を作成し、都道府県労働局基準部労災保険課長に通知しています。

質疑応答・事例集では、持帰り残業や出張先ホテル等での作業に関しては、使用者が作業を義務付けているか否かを評価し、指揮命令下にあったかどうかは関係者への聴取等も踏まえて判断します。
また、パソコンの使用状況のログ、社内システムへの外部パソコン等からのアクセスログ、メールの送信記録、ファイルの更新記録、持ち帰り残業によって作成された成果物等を収集することにより、個別案件ごとに労働時間として評価するか判断します。

以上により労災保険については労働時間の認定がされるとなっていますので、単純に持ち帰り残業を労働時間にしないことは、大きなリスクになりますので、従業員の業務量を会社は把握しておく必要があります。

(参考)厚生労働省の通達

「使用者の具体的に指示した仕事が、客観的にみて正規の勤務時間内に処理できないと認められる場合の如く、超過勤務の黙示の指示によって法定労働時間を超えて勤務した場合には、時間外労働となる。」(昭和25年9月14日基収2983号)。